週末の夜には荒れたクラウドを押しのけステージに立ち、聖なる水でフロアーを揺らす。それが終わればボロボロの身体でクソな平日仕事をテキトーに終わらす。相方は2月から突然とんじまった。オレも指が何本かヤバい。2015年はそんな毎日だよブラザー。
そうこうしてるうちに前作のwelcome 2 SCUM PARKより2年、今年5月の時点では半ば挫折したHave a Nice Day!の3rdアルバム「Dystopia Romance」は驚くほどにあっさりと完成したのであった。
いつも思うけど才能には限りがある。何よりもあきらめが肝心だ。
ロックンロールの衰退、インターネット、ガラパゴス的に拡張するシーンとコミュニティー、void、アイドルという偶像、メイクマネー、新宿、退廃的なソウルミュージック、黄色のJB、ミラーボールとモッシュピット、FOOTWORK、巨大な夢の消失 etc。複雑なオルタナの名もなき路地を抜けた朝と夜のまどろみに位置する場所にオレたちはいる。そこはセルアウトの光が届かない熱狂に包まれた暗闇だ。
いよいよお待ちかね、トーキョーシティーアンダーグラウンド。あたたかい拍手と悪意あるヘイトで盛大に迎えておくれ。靖国通りと歌舞伎町が交錯するスクランブル交差点。そいつはキャッチのフリをして近づいてくる。オレが欲しいのは愛と欲望が渦巻くあのモッシュピットなんだよ。
リリース形式については自分なりに考えた新しいフォーマットを採用してのリリースにしてみたいと思ってて、そこにちょっとした仕掛けがある。
というかそのリリース形式がこのアルバム「Dystopia Romance」そのものでもある。なので急遽8月中に音源を作らなきゃならなかった。その準備も無事に終わりそうだ。毎度のことながら祝祭には悪魔のチカラが必要なわけだよ。
フィジカルは11月18日に販売だけどデジタルを9月アタマ頃から販売することにしたので、どっちも爆買いしてくれファッキンジャップ。
新たにsoundcloudにあげたbeyonceネタのBlood on the Mosh Pit、MJビートのdawn of the promが今回のシングル。
dawn of the promは槇原敬之とBEYONDSを参考にして書いた歌詞で、アメリカングラフィティーと28日後を足したようなUS産90年代青春ドラマみたいな歌のつもりで作ったんだけど、残念ながらそんなふうには全然聴こえないね。人がたくさん死ぬみたいなPV作りたい。
Blood on the Mosh PitはRiot Girlの続編的な曲でハバナイ版のエンパイアステイトオブマインド。着地点をあんまり決めないで勢い作ってるからメロディーパターンがかなり多い。アレンジはかなり迷ったけどシンプルにしたぶん地味になっちゃったから、派手目なセルフリミックスを作ろうかな。
客演曲はBOOLくんにポエムしてもらった"GORILLA"。
あとハバナイでは初めてのカバー曲”東京都”。
これに2曲目の"巨大なパーティー"を加えた3曲がいわばアルバムコンセプトの核になっていると思う。
ちょっとだけ補足すると”東京都”ははっきり言って原曲のフレッシュさには到底敵わないできばえだけど、どうしても収録したかった。この曲はマリリンモンローズという現在活動をしていないグループの曲だ。オレはいまでもボーカルの常木くんは歌を作り歌うことにおいてその音痴も含め天才だと思ってる。彼の率いるマリリンモンローズは2枚の傑出したミニアルバムと1枚のとても凡庸なアルバムを作ってその歩みを止めた。そしてこれはとてもシニカルなカバーだと思う。このアンセムを唄いながらも活動を続行できなかったバンドの儚くもありふれた現実にオレはめちゃくちゃ惹かれてしまうんだよ。そこには夢と現実のシビアな衝突があり、それを乗り越えるにはタフネスと強靭なアイディアが必要だ。
つーかカバーは前にバスケットケースをやったね。そーいえば。でもYIMに歌わせてるからってことで割愛。
Have a Nice Day! / Dystopia Romance
9月上旬発売予定
label:Suqreme
1.Greatest Hits
2.巨大なパーティー
3.ASSHOLE DANCEHALL
4.ナチュラルボーンタフガイ
5.BOOGIE NIGHTS
6.Blood on the Mosh Pit
7.xoxo
8.GORILLA feat.BOOL
9.dawn of prom
10.ニューワールド
11.東京都 (mmz cover)
12.CAMPFIRE
13.Dystopia Romance
( デジタルver.ボーナストラック )
14.heaven discharge hells delight (Have a Nice Day! part)